つきもと控帖

オリックス・バファローズとか旅行とか

関西将棋会館が高槻に移転

2020年2月21日、大阪市福島区にある関西将棋会館高槻市に移転されることが報道されました*1

移転先は、JR高槻駅西口から徒歩1分の高槻市の市有地になりそうです*2。移転時期は2023年秋を想定しているそうです。

 

なぜ高槻に?

実は高槻は「将棋のまち」としてPRされているのをご存知でしょうか?*3  なんでも、高槻市出身の現役プロ棋士は7名いらっしゃり、これは現役男性プロ棋士の20分の1にあたるそうです。現役最年長棋士である桐山清澄九段も高槻出身だそうで、意外と将棋と高槻の縁は深いみたいです。

2018年9月には日本将棋連盟と包括連携協定を全国で初めて締結している*4ことからも、市をあげて将棋を広めていこうとする姿勢が見えます。実際、タイトル戦が開催されたり子供むけの将棋教室を開いたりなどしています。そのなかで2019年8月、高槻市の方から将棋会館移転を持ちかけたみたいですね。

 

どこに移転する?

移転先は市営バスのJR高槻西滞留所が第一候補のようです。JR高槻駅の西口から徒歩1分の好立地ですね。阪急高槻市駅からは少し離れており、歩くと15分ほどかかると思います。 

ここは以前JR高槻駅西バス停として運用されていた場所で、西に向かう市営バスはこの場所から発着していました。2004年のJR高槻駅北地区再開発事業の完了とともにターミナル機能がJR高槻駅北に集約され西口のバスロータリーは必要なくなった結果、現在の旧バス停跡地はバスの滞留所やロータリーとして利用されています。

ここの敷地面積は今の将棋会館の2倍強ですから、かなりゆったりした構造で作れそうですね。

市営バスの滞留所機能を移転するとの報道もありますが、詳細は不明です*5。確かに、駅前の一等地をバスのロータリーとして放置しておくのも勿体ない話です。

  

高槻市に対する効果

新たな将棋の"聖地"となりうる

関西将棋会館は"西の聖地"と呼ばれ、将棋マニアなら知らない人が居ない場所です。ここが高槻市に移転するとなれば大ニュースですよね。この将棋ブームの中、新たな"将棋の聖地"として全国に名を轟かせるチャンスです。漫画やアニメなどに描写される機会も増えることでしょう。

飲食店の活性化

 将棋ブームで一躍有名になったのが、いわゆる「将棋めし」です。長丁場の対局中、脳に栄養を供給しリフレッシュすることは、その後の盤面を有利にすすめる上で大切なことです。

最近は藤井聡太二冠が昼食に何を食べるか?なんて、将棋会館の前にテレビ局が列をなして待機していたくらいですから、付近の飲食店の活性化にも繋がると思います。

願わくば現在会館に入っているレストラン「イレブン」さんも一緒に移転してきてもらいたいですが、なかなか難しいでしょうね・・・

ホテル建設の機運が高まる?

正直、将棋会館を誘致する上で最大の懸念かもしれません、そう、高槻市にはホテルが少ないのです。これは遠方から来た棋士にとって大問題となるでしょう。15分で大阪・京都に出られるとはいえ、今までは歩いて数分圏内にホテルがいくらでもあったわけですからね。

以前は歩いて5分ぐらいの国道沿いに京都ホテルがあったのですが、2015年に諸般の事情から閉館。それ以降泊まれる場所といえば、ビジネスホテルが数軒程度のみ。将棋会館の誘致を機に、駅前へのホテル建設が加速することを期待しましょう。JR高槻駅南のグリーンプラザ跡地なんて好立地だと思うのですが・・・ 

 

現時点ではあくまで「移転の方針が決定した」だけで、どのような会館になるかなどはこれから詳しく練られていくことになります。噂では対局を収録できるスタジオや、椅子で対局できる部屋も整備予定だとか。将棋界のさらなる発展、そして高槻市の活性化のために、ぜひいい会館を建ててほしいですね。

詳細が分かり次第追記していきたいと思います。